法律News【建築物エネルギー消費性能向上法】が公布されました
延べ床面積2000㎡以上の新築非住宅建築物に省エネルギー基準への適合を義務付ける「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物エネルギー消費性能向上法)」が7月1日の参院本会議で全会一致により可決成立し、8日公布されました。
〈概要〉
(1)大規模な非住宅建築物に対する適合義務及び適合性判定義務
大規模な非住宅建築物(特定建築物)について、新築時等における省エネ基準への適合義務及び適合性判定義務を課し、これを建築確認で担保することとする。
(2)中規模以上の建築物に対する届出義務
中規模以上の建築物について、新築時等における省エネ計画の届出義務を課し、省エネ基準に適合しないときは、必要に応じ、所管行政庁が指示等を行うことができることとする。
(3)省エネ向上計画の認定(容積率特例)
省エネ性能の優れた建築物について、所管行政庁の認定を受けて容積率の特例を受けることができることとする。
(4)エネルギー消費性能の表示
省エネ基準に適合している建築物について、所管行政庁の認定を受けてその旨を表示することができることとする。
なお、容積率の特例は2016年4月1日、省エネ義務化は2017年4月1日の施行を目指すとされています。
◇概要(PDF)は → こちら
◇要綱(PDF)等国土交通省発表資料は → こちら
◇参議院・議案情報のページは → こちら
POINT渡辺先生から一言
2013年度、オフィスなどの業務部門での温室効果ガス排出量は、前年比9.9%増と報告されています。各社それぞれ、これまで相当に努力をしていたかもしれませんが、到底、社会的にビル事業者が環境・エネルギーに高い意識をもって取り組んでいると思われる状況ではありません。
そのような中で、今般、とても広い範囲をカバーする法律が制定されました。
単に道義的な努力義務を超え、コンプライアンスの内実をなすものとして、環境・エネルギーに対処する時がきています。
そのような中で、今般、とても広い範囲をカバーする法律が制定されました。
単に道義的な努力義務を超え、コンプライアンスの内実をなすものとして、環境・エネルギーに対処する時がきています。