※本Webセミナーは、2025年9月17日に開催された第452回ビル経営研究セミナー「(続)2030年/2050年に向けた環境配慮ビルの課題と対策」の動画のオンライン開催となります。
株式会社日本設計 常務執行役員 環境技術担当 柳井 崇 氏
本年2月には、「エネルギー基本計画」と「地球温暖化対策計画」が改訂され、より高い目標をもって、脱炭素化を推進する方向性が示された。こうした動きを受けて、建築分野では、WLC(ホールライフカーボン)削減という、資材調達から建設・使用・改修・廃棄までを視野に入れた新たな取り組み、「ZEB」から「ゼロカーボンビル」の実現への取組が注目されている。
一方で、「脱炭素」に加えて「強靭化」・「健康増進」・「デジタル化(DX)」といった各種の「環境側面の重要課題」への対応=部分最適化から複数課題に対する全体最適化への取組が必要となっている。
こうした社会背景が大きく変化する中、今後、実現が望まれる「ゼロカーボンビル」が備えるべき環境性能の考え方・方向性に関して、設計上の取組視点について考える。
| 講義項目 | 1. 都市・建築分野における環境側面の重要課題の概要 (1) 過去からの変遷 (2) 現状と将来の動向 2.ゼロカーボンビル実現に向けて取り組むべき「6つ」の視点 (1) 「トレードオフ」から「トレードオン」の視点 ・複数の価値(マルチベネフィット)の創出の視点/ 脱炭素化におけるトレードオフ問題の回避の視点 (2) 「オンサイト完結」から「オフサイト連携」の視点 ・モノとエネルギーにおけるサプライチェーン的思考の視点/生物多様性、レジリエンス強化の課題解決への展開 (3) 「モノの大小・多少」を意識した視点 ・部品点数や部品種類の削減の視点/兼用利用/モード変化の活用の視点/過大(容量)設計の回避と容量最適化の視点 (4) 「加算的」な環境調整技術の視点 ・タスク+アンビエント的思想/使い方の変化(需要最適化)への対応と活用 (5) 「寿命に応じた」ストックの有効活用の視点 ・短寿命である設備・内装(オフサイト連携)/長寿命である構造躯体等(オンサイト完結) (6) 「汎用品(ジェネリック)」活用の視点 ・標準製品をベースとしたシステムの組み立ての視点 他 3.まとめ |
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| 講義時間 | 02:34:28 |
| 受講期間 | 2025年12月2日(火)~2026年3月27日(金) |
| 参加費 |
CBA/JBMS会員 7,700円 (税込)/人 |
| 申込受付期間 |
2025年12月2日(火)~2026年3月23日(月) |
※本セミナーの受講は、ビル経営管理士の2025年度更新登録要件に該当いたします。
株式会社日本設計 常務執行役員 環境技術担当 柳井 崇 氏
【経歴】
1988年3月 東京都立大学大学院工学研究科修士課程建築学専攻修了
1988年4月に日本設計入社、以来、環境・設備設計群に所属、現職に至る。オフィス関連の環境・設備設計監理、省エネ関連のコンサルティング業務へ従事。工学博士。現在、空気調和・衛生工学会副会長、エコチューニング推進センター技術者資格認定部会長、都市環境エネルギー協会理事、ゼロカーボンビル(LCCO2 ネットゼロ)推進会議委員、建築物のライフサイクルカーボンの算定・評価等を促進する制度に関する検討会委員他。
| 参加者の声 | 〇非常に分かりやすくご解説いただきました。 〇耐震性の強化と脱炭素化はトレードオフの関係にあり、これからの建築物に求められる性能にはバランスが必要であることがわかりました。 〇ゼロカーボンに向けた今後の課題についてよく理解できました。 〇LCAの制度化により、建てて終わりの建築設計は通用しなくなり、最適設計と削減方針の検討が必要だと感じました。 〇建築物の長寿命化に対応した高付加価値建材の使用は、建築費高騰によりハードルが高く、LCA制度化に伴う国の補助制度が必要だと思います。 |
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